“目堰”の読み方と例文
読み方割合
めせき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
笠の目堰めせきをぴたりと向けて、じっと見澄ます自斎には、変り果てた新九郎を、その昔、小野の道場で出会ったあの青年とは思いも付かぬらしかった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それも目堰めせき網といって一番網目の小さい網をセッセと自分でつくろって、那珂なか川の砂洲を渡り歩いたものであった。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
弦之丞は、迷惑きわまる様子をして、勝手に、襟元をつかませていたが、笠の目堰めせきから、つらつらその男の顔を見ると、これはまたまんざら縁のない者でもない。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)