留紐とめひも)” の例文
あまつさえ、風に取られまいための留紐とめひもを、ぶらりとしなびた頬へ下げた工合ぐあいが、時世ときよなれば、道中、笠もせられず、と断念あきらめた風に見える。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)