生命ライフ)” の例文
然れどもマインド(智、情、意)の発達するに従ひて、この簡単なる快楽にては満足すること能はざるが故に、更に道義モーラル生命ライフに於て、快楽を願欲するに至るなり。
彼は自分と御米の生命ライフを、毎年平凡な波瀾はらんのうちに送る以上に、面前まのあたり大した希望も持っていなかった。こうして忙がしい大晦日に、一人家を守る静かさが、ちょうど彼の平生の現実を代表していた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)