狐狸変化こりへんげ)” の例文
いよいよあきれたる馭者は少しく身を退すさりて、仮初かりそめながら、狐狸変化こりへんげのものにはあらずやと心ひそかに疑えり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大体世の中で何が一番怖ろしいと申しましても人間位い怖ろしいものはありません、妖怪や狐狸変化こりへんげの類に噛殺かみころされたものはすくないが、大概の人間は、常に人間に悩まされているようであります。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)