“物忌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ものいみ63.2%
ものい26.3%
モノイ5.3%
モノイミ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの方は「物忌ものいみばかり続いていたのだ。もう来まいなどとおれが思うものか。どうもお前がすぐそうひがむのが、おれにはおかしい位だ」
かげろうの日記 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
そういう仕方で目の錯覚、物忌ものいみ、嗜虐しぎゃく性、喫煙欲というような事柄へも連れて行かれれば、また地図や映画や文芸などの深い意味をも教えられる。
寺田寅彦 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
物忌モノイみにこもつた様に、慎んでゐなければならぬので、堺あたり(堺市へ廿町)へ奉公に出てゐるものは、三个日は、必在処に帰つて、ひきこもつて精進をする。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
端午の節供でもあるが、同時に昔の御霊会ゴリヤウヱに関係があつたらしい。五日の日の事にはなつてゐるが、日本の農村では、五月一月が最重大な物忌モノイミの月であつた。謹んだ上にも虔まねばならぬ月である。
芸能民習 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)