“版図”の読み方と例文
旧字:版圖
読み方割合
はんと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
荊州を版図はんとに加えることは実に劉表りゅうひょうが亡んで以来の積年の望みだった。孫権の満悦、呉軍全体の得意、思うべしである。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わしの国ロシアのカザリン女帝、不世出の英資をもって、版図はんとを拡め日本の地をさえうかがわんとして虎視眈々、蝦夷地えぞちに向かって手を延ばさんとす。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
悪疫あくえき版図はんとは五十村に渡った。疱瘡ほうそうのように細かな腫物はれものが全身に吹き出ると、焼けるように身体が燃えて、始めは赤くなった。ついには黒くなって死ぬといった。
悪魔 (新字新仮名) / 小川未明(著)