炬燵蒲団こたつぶとん)” の例文
旧字:炬燵蒲團
見れば、友禅の炬燵蒲団こたつぶとんに胸をうずめて、ちょっと澄まし気味の丸髷まるまげ若御新造わかごしんぞが、こっちの入るときからの身ごなしをにやにやとの高い顔して眺めている。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……暗幕を張った奥座敷に、飛きり贅沢ぜいたく緞子どんす炬燵蒲団こたつぶとんが、スタンドの光に射られてあかく燃えている、——その側に、気の抜けたような順一の姿が見かけられることがあった。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
小山夏吉は、炬燵蒲団こたつぶとんを指で辿たどりつつ言った。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
炬燵蒲団こたつぶとんくれない
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
丸い背を柱にたせかけて、炬燵蒲団こたつぶとんをかぶっていた七十六歳の老翁は、むっくりと真っ白なまげを起して
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)