灰汁抜あくぬ)” の例文
西向きの二階の部屋へやには、金兵衛が先代の遺物と見えて、美濃派の俳人らの寄せ書きが灰汁抜あくぬけのした表装にして壁に掛けてある。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お雪ちゃんは、その瞬間の印象では、この辺で、ちょっと灰汁抜あくぬけのしたイナセな兄さんだと認めると共に、どうもどこかで見たような男だと感じました。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
父は鏡子の明治型の瓜実顔うりざねがおの面だちから、これを日本娘の典型とよろこび、母は父が初老に近い男でも、永らく外国生活をして灰汁抜あくぬけのしたさばきや、エキゾチックな性格に興味を持ち
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)