“温藉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おんしゃ66.7%
しとやか33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
温藉おんしゃで美しいものを持っているにしても、シューマンやヴォルフの才能に欠けていたために、はなはだ平凡らしく見えるきらいがあり、やや魅力に乏しい。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
フランツの温藉おんしゃな優しい歌に興味を持つ者にとっては、まことに物足らないことだったのである。
隣家の娘というはお勢よりは二ツ三ツ年層としかさで、優しく温藉しとやかで、父親が儒者のなれの果だけ有ッて、小供ながらも学問がすきこそ物の上手で出来る。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
坐舗へ這入りざまに文三と顔を見合わして莞然にっこり、チョイと会釈をして摺足すりあしでズーと火鉢のそばまで参り、温藉しとやかに坐に着く。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)