“渡舟場”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わたしば66.7%
わたし33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、あの時、弦之丞を待ちぼうけていた九条の渡舟場わたしばから、啓之助と宅助に捕まって、脇船の底になげこまれた時のこと。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神田大火の噂——駿河台も焼けたという話——などを小耳にはさんで、不安らしい色を浮かべていた虚無僧も一番あとから渡舟場わたしばを上がってきた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もう渡舟場わたしに近い裏門を出て、先に川原の方へ降りて行った。命松丸がよく自由自在に雀を飼うごとく、彼と命松丸との関係もそれに似ている。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)