流々転相るるてんそう)” の例文
流々転相るるてんそうのあわただしさをあまりに見てしまうと、私のような智の浅いものには、魚に河が見えないように、よけいに昏迷してしまうばかりで、ほとんど、何ひとつ
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山沢さんたくの賊となって生きてゆくのも、大所からてやれば、流々転相るるてんそうの世の中の泡つぶ、こうしてまで、生きてゆかねばならぬほどに落ちたのかと思えば、あわれともいえる、不愍ふびんともいえる。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)