“水無月”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みなづき85.0%
みなつき15.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
與謝野寛さんだかゞ歌つた「富士が嶺はをみなも登り水無月みなづきの氷の上に尿垂るてふ」といふ感がしてならなかつた。
陰暦水無月みなづきの十一夜、月いと美しき夜なりき。夕方たづね来し花京君の主唱にて、一燈光あざやかなる下、字を結び、興を探りて、互に吟腸を披瀝しぬ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
投楽散人とうらくさんじんとかいえる人、花都かとの産なり、さるとし水無月みなつきの炎暑にたえかね、昼寝の夢さめて、席上に残せる木枕をみるに、胡蝶一つ羽を休む。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
又山里の梅さへ過ぐるに万歳殿の来ぬ事よと京なつかしきながめや侍らん。翁此返辞に其事とはなくて、去年の水無月みなつき五条あたりを通り候に、あやしの軒に看板を懸けて、はくらんの妙薬ありと記す。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)