樫鳥かけす)” の例文
鳥の中でも、かささぎとか、樫鳥かけすとか、くろつぐみとか、鶫とか、腕に覚えのある猟師なら相手にしない鳥がある。私は腕に覚えがある。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
太陽は入江の水平線へしゅの一点となって没していった。不弥うみみや高殿たかどのでは、垂木たるき木舞こまいげられた鳥籠とりかごの中で、樫鳥かけすが習い覚えた卑弥呼ひみこの名を一声呼んで眠りに落ちた。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
樫鳥かけすが何度も身近から飛び出して私をおどろかした。道は小暗い谿襞たにひだを廻って、どこまで行っても展望がひらけなかった。このままで日が暮れてしまってはと、私の心は心細さでいっぱいであった。
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
樫鳥かけす——「のべつ黒装束で、見苦しいやつだ、くろ鶫って!」
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
樫鳥かけすは公式の服装で木から木へ閲兵して回る。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)