梅雪ばいせつ)” の例文
スポーンと紅葉こうようしげりへおちた梅雪ばいせつのからだは、まりのごとくころがりだして、土とともに、ゴロゴロと熊笹くまざさがけをころがってきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち穴山伊豆守(梅雪ばいせつ)をして攻城主将とし、馬場、山県らを徳川氏の援軍に備えさせ、自分は本陣にあって総指揮をとる、つまり高天神の攻略といっしょに
石ころ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ちょうどそこへ、おくればせに着いた梅雪ばいせつのすがたをみて、民部が、こういいながら馬上を見上げると、かれはつぼにってうなずいた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
左右からせきたてて、小船の板子いたごをしいた死の伊那丸いなまるをひかえさせた。そして床几しょうぎにかけた梅雪ばいせつ目礼もくれいをしてひきさがる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)