根府川石ねぶかわいし)” の例文
お敏は薄暗がりにつくばっている御影みかげ狛犬こまいぬへ眼をやると、ほっと安心したような吐息をついて、その下をだらだらと川の方へ下りて行くと、根府川石ねぶかわいしが何本も
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その傍には詩に歌われた根府川石ねぶかわいしをあしらった沙羅の木の白い花が一つ二つ夢のように咲いています。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
と云うを聞入きゝいれず、源次郎は是を機会しお跣足はだしにて根府川石ねぶかわいし飛石とびいしを伝いて帰りました。