“旧舗”の読み方と例文
読み方割合
しにせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
池上の家の瀬戸物町の麻問屋は、旧幕時代から暖簾のれんを続けた旧舗しにせなのだが、息子の清太郎に取って玄祖父に当る主人太兵衛が偉かった。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その商事会社は元来、地所持ちの旧舗しにせが店の形を改めたもので、貿易は片手間に過ぎないけれども当主は道楽半分なか/\熱心でありました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
鼈四郎は母親の素性をわずかに他人から聞き貯めることが出来た。大阪船場せんば目ぬきの場所にある旧舗しにせの主人で鼈四郎の父へ深く帰依きえしていた信徒があった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)