於菟吉おときち)” の例文
この支那服の人が、のち三上於菟吉おときちと艶名をうたわれ、汎太平洋婦人会議へ出席、女流飛行家となって死んだ北村兼子君である。
わが寄席青春録 (新字新仮名) / 正岡容(著)
三上於菟吉おときちなんて一寸エネルギッシュでビフテキみたいたが、これも面白い。吉田絃二郎げんじろうなんて、菜っぱと小鳥みたいなエトランゼ。私は二人へ同じ文章を書いてみようと思った。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
この時に、救つてくれたのが、三上於菟吉おときちで「原泉社」といふ出版屋を二人で始めた。白井喬二の「神変呉越草紙」などといふ大衆文学の皮切りの作品を出したし、片岡鉄兵訳の、探偵小説も出した。