さゝ)” の例文
次に前夕さいつゆふべの目撃せしところに就きて颶風を敍し、岸に臨みて翹望げうばうせる婦幼に及び、十字架を落す兒童とこれを拾ひて高くさゝぐる漁翁とに及べり。
さゝぐるたま陰光かげひかり
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
その時老漁は十字架を地より拾ひて、救世主の足に接吻し、更に高くこれをさゝげて口に聖母マドンナの御名を唱へき。