さゝ)” の例文
渡船小屋は疎らな林の縁にあつて、此方から呼ぶと、ぢゞいが声に応じて出て来た。舟は渦を衝いて凄じく流れる。それを爺は巧に棹にさゝへて、岸へ/\と近寄つて来る。
草津から伊香保まで (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)