摩耶山まやさん)” の例文
「すぐうしろには摩耶山まやさんの険がある。摩耶とこことはわずか五十町。よろしく御大将と御舎弟とは、摩耶をとりでとして、そこへご籠城ろうじょうがよろしからん」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
裏の空地に聳えてゐる五六本のポプラーの葉が白くチラ/\ふるへてゐる向うに、摩耶山まやさんと六甲の頂が見える。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
神戸という土地は摩耶山まやさんおろしとかいって冬のはじめから凛寒りんかんな風が吹く。
陽気な客 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
裏の空地にそびえている五六本のポプラーの葉が白くチラチラふるえている向うに、摩耶山まやさんと六甲の頂が見える。
猫と庄造と二人のおんな (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)