かぶ)” の例文
食べ終ったものから順に茶碗ちゃわんはしを拭いて、布巾ふきんをその上にかぶせて、それから席を離れた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
小舎こやは山の上にあった。幾年か雨風に打たれたので、壁板したみには穴が明き、窓は壊れて、赤い壁の地膚があらわれて、家根やねは灰色に板が朽ちて処々ところどころむしろかぶせて、その上に石が載せられてあった。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)