掌上しょうじょう)” の例文
また一時近くなるほどに、温習に往きたる日にはかえによぎりて、余とともに店を立ち出づるこの常ならず軽き、掌上しょうじょうの舞をもなしえつべき少女を、怪しみ見送る人もありしなるべし。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
今からかえりみれば、同じ上代に属するものとも言えるであろうが、かつて金銀のいまだ冶鋳やちゅうせられず、山が照り耀かがやく石をいまだ掘り出さしめなかった期間、自然に掌上しょうじょうに取り上げられるものとしては
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
掌上しょうじょうもの
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)