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手繰
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たぐり
ふりがな文庫
“
手繰
(
たぐり
)” の例文
「油断じゃないか。北ではまた、南のやつらを、あっといわせようなどと思って、ひっそり、
手繰
(
たぐり
)
をつけていねえとも限らねえ」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「だって、看板に掛けてやがって。」と一人が前を遮るように、独楽の
手繰
(
たぐり
)
をずるりと伸す。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その後、私は
手繰
(
たぐり
)
網で捕った赤蛸を数杯買い求めて、鴨居の鯛舟に乗り、鴨居式の鯛道具で、観音岩の五、六十
尋
(
ひろ
)
の深さの釣り場で試してみたが、とうとう赤蛸には、大鯛が食いついてこなかった。
鯛と赤蛸
(新字新仮名)
/
佐藤垢石
(著)
そんなにして坐っていて、わたしの顔を見ているその目付で、わたしの考えの糸を、丁度
繭
(
まゆ
)
から絹糸を引き出すように
手繰
(
たぐり
)
出すのだわ。その手繰出されたわたしの考えは疑い深い考えかも知れない。
一人舞台
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
手繰
(
たぐり
)
しめて駆附け、顔を見てまず安心、——が、その安心をさせないで、八郎は——さような晴がましき席へは出つけませぬ、かくの通り食べ酔いまして、この上御酒宴の席へ
連
(
つらな
)
りましては
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
繰
常用漢字
中学
部首:⽷
19画
“手繰”で始まる語句
手繰寄
手繰廻