愛惜いとほし)” の例文
俳諧の聖芭蕉でさへも、旅に病んでは寂しかつたか、夢は枯野をかけめぐると、云うたではないか。お互ひに大切だいじにする事だ、愛惜いとほしい物は命だと、私が云へば、妻も寂しく笑つて噎せた。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)