惨酷むごたら)” の例文
旧字:慘酷
妾の家を惨酷むごたらしく、滅して行ったと聞いたばかり、妾はその時僅か五歳いつつ、乳母に抱かれて山手へ逃げ、そのまま乳母の実家で育ち、十五の春まで暮らしましたが乳母が病気で死にましてからは
赤格子九郎右衛門の娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いかさま右の二の腕に上下判然はっきり二十枚の歯形が惨酷むごたらしく付いている。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)