怨敵をんてき)” の例文
「お雪殿の生んだ、怨敵をんてき五郎次郎のたねと、此處で最期を遂げ、惡逆非道のすゑをこの世から亡ぼすのが、せめてもの望みだ。怨んでくれるなよ、玉枝殿」
「あアー! あアーア、ア、アー」と叫んだ時は、怨敵をんてきの姿も見えたかのやうに、義雄は三たびぎよツとした。かの女は目をきよろりと明けてこちらの驚いた顏を見た。
うつれる影は怨敵をんてき
騎士と姫 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
勤めた侍で、この私に取つては、二十年來の怨敵をんてき、命を取つたに無理はありませうか
あゝ怨敵をんてきと怨敵は
騎士と姫 (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
將軍の命を狙ふ怨敵をんてきを平げましたが、笹野新三郎に約束したお鷹野以前に曲者を擧げることが出來なかつたのと、事件の性質が性質なので、表向はその手柄にむくいられませんでした。