御来駕ごらいが)” の例文
彼はとても長いことチチコフの手を握りしめながら、とても熱心に、是非いちど自分の村へも御来駕ごらいがえいを賜りたいと懇願した。
「伊達公の御来駕ごらいがを幸い、密談にわたり候えども、かねがねの所存もござること故、折入って御相談を願いたい儀は——」
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ヴェーラ・イオーシフォヴナの手紙は思わずほろりとさせるような調子で、どうぞ御来駕ごらいがのうえわたくしの苦しみを和らげて下さいましと頼んでいた。
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
何卒なにとぞあわれと思召し、富籤と観音像と、それから色紙の事お忘れなく、昔の遊び仲間の方々にもよろしくお伝え下され、陽春の頃には、いちど皆様そろって吉野へ御来駕ごらいがのほど
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「よう、お大尽だいじん御来駕ごらいが!」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)