御室ぎょしつ)” の例文
そのいやな眼の持ち主が、足音をしのばせ、そして帝の御室ぎょしつを木蔭から窺っているのにふと気がつかれたときは、やはり肌そのものが無意識に、きのうと同様、帝を再びぎくとさせていた。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)