“御判物”の読み方と例文
読み方割合
ごはんもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いい折だから言うが、四人の中ではお前が年下だ。順序からいっても、この先いちばん長く生きるのはお前だから、いまのうちに御船印と浦賀奉行の御判物ごはんものを預けておく。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
続いて酒井家の大目附から、町奉行の糺明きゅうめいが済んだから、「平常通心得へいじょうのとほりこころうべし」と、九郎右衛門、りよ、文吉の三人に達せられた。九郎右衛門、りよは天保五年二月に貰った御判物ごはんものを大目附に納めた。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
重吉は船頭から尾張藩の御船印と浦賀奉行の御判物ごはんものを受取り、伊豆生まれの水夫を五人雇い入れて半田村の藤介を楫取にひきあげ、水夫頭に庄兵衛、帆係一番に為吉、同じく二番に七兵衛を据え
重吉漂流紀聞 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)