徒輩てあい)” の例文
と、こう四人は、その中でも、毎晩のように詰かけて、碁には負けても、そのほうでは一歩も退かない意気を示している徒輩てあいであった。
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
牛のように飲むことをもって酒飲みの本領と心得ている徒輩てあいが、口端から、しずくをこぼしてまで我慢して、飲みくらをしている。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……もしやまたおまえもそんな徒輩てあいの仲間に染み、不忠不孝の曲者しれものにでもなり終っては、ご先祖にあいすまぬと、日夜心をいためていたところへ、あの石勇せきゆうという男がみえたので
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)