後生大切ごしょうだいじ)” の例文
「先生、わたしは、いつもおかしいと思いますよ、そうして、お休みになる時までも、刀を後生大切ごしょうだいじにしていらっしゃるのが……」
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
後生大切ごしょうだいじに家内のお供をして歩くんだから芸のない野暮天の骨頂だよ。然るに二個連れは社会的勢力の表象シンボルで、大阪紳士の理想といっても過言でない
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
人間ばかりか犬畜生でも。小鳥、金魚も場合によっては。後生大切ごしょうだいじに介抱されます。それに引換え精神病者は。病気の正体わからぬお蔭で。赤い煉瓦か野山の涯か。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そうだ、あの時、岡本兵部の娘は、石の羅漢の首を後生大切ごしょうだいじに胸に抱えて、蝋涙ろうるいのような涙を流し
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
此方は後生大切ごしょうだいじと必ず七時までに駈けつけるけれど、社長が応接間に現れるのは八時過だ。
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
相変らず後生大切ごしょうだいじに努めている。
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)