後代こうだい)” の例文
家にあらかじめ田の神のたなを設けて、一応はそれへお迎え申すのは、多分は後代こうだいの発明と思われるが、そのために祭の作法は改まったのみか、神の解釈にも意外の変化が起って
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そして人間の子を生むは前記のとおり草木くさきと同様、わが種属を後代こうだいへ伝えてやさせぬためであって、別に特別な意味はない。子を生まなければ種属はついにえてしまうにきまっている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
もっとも時々彼の声は後代こうだいのマイクロフォンを待つかもしれない。
十本の針 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
かく後代こうだいに僕の名前が、伝はる事だけはたしかになつたよ。
LOS CAPRICHOS (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)