度胸とむね)” の例文
私は、はっと度胸とむねを突いて、「柳沢は昨日鎌倉に行ったはずだが」と思いながらなお女下駄をよく見るとそれも紫の鼻緒に見覚えのあるお宮の下駄らしい。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「好きな人ってだれです?」私は、そういいながら、腹の中ではッと度胸とむねきながら、もしやお前でも夜の人目を忍んでたずねて来てくれたのではないかと思った。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)