“左前”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひだりまえ66.7%
ひだりまへ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう一つにはお常も人情、むかしは世話になった由兵衛が左前ひだりまえになっているのを知ると、さすがに気の毒だという念も起る。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
だんだん左前ひだりまえになって職人もひとり出、ふたり出、親父の代から住みこんでいる三人ばかりの下染したぞめ家内かないのおもんを相手に張りあいのない様子で商売をつづけていた。
顎十郎捕物帳:18 永代経 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
また細君の里の運送屋も震災後左前ひだりまへになつて、当主の兄が家族をつれて千葉へ引込んだやうな訳で、夫婦とも今は見得ばつてゐるどころではない。
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「死骸の着物は左前ひだりまへに着せてあつたでせう」