“岩橋”の読み方と例文
読み方割合
ポン・ド・ロオシュ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唐突に硝子ガラスのようななめらかな急傾斜で底も見えぬ無限の暗黒の中へ逆落しになり、丸木橋のような細い岩橋ポン・ド・ロオシュでわずかに向うの断崖へつづいている。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
日本人だった彼女の母の血に対する敬意と郷愁ノスタルジア。それが、主想モチーフだった。「熔岩メーサ」の岩橋ポン・ド・ロオシュを渡るとき、過失と見せかけて、二人の小銃と弾帯を谷底へ投げ落したのはそのためである。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
岩橋ポン・ド・ロオシュも、斜面も、はるか向うの断崖も、すべての物象はたがいにぼんやりとした影を投げ合いながら、碧玉髄へきぎょくずいのように玲瓏れいろうと輝きわたり、同じような色の模糊たる空間の中へ溶け込んでいる。
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)