小莫迦こばか)” の例文
痩せた上に黒く日焼けがし、固く乾いたやうな顔には小さいが白味の多い眼がいつも人を小莫迦こばかにするやうに閃いてゐた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
云はずと知れたことだ、といふやうに徳次はそのきよろりとした眼を上げて小莫迦こばかにした風に小谷を眺めた。大きい麦藁帽子を被つてゐるので、小谷のやさしい顔立ちはひどく女らしく見えた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)