“小糠”の読み方と例文
読み方割合
こぬか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
毎日毎日、気がくさくさするような霖雨ながあめが、灰色の空からまるで小糠こぬかのように降りめている梅雨時つゆどきの夜明けでした。
(新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
小糠こぬかのような雨が生暖かいむんむんするような春の気を部屋一杯に垂れ込めて、甘酸っぱい梔子くちなしの匂いが雨に打たれて、むせぶように家の中じゅうに拡がっていた。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
見ると、奉公人の私でさへ齋痒はがゆいと思ひます。丁子屋家付きの娘で、旦那は小糠こぬか三合の入聟ですもの、あんなに小さくなつて居なくたつて宜いやうなものですが——