寫眞熱しやしんねつ)” の例文
三田の文科ぶんくわ生になつてからは、さすがに寫眞熱しやしんねつもさめてしまつたが、りよ行の時だけは、もうなりふるびた上に舊式きうしきになつたその寫眞器しやしんきを相かはらず伴侶はんりよにしてゐた。
が、さて、その一書によつてふか寫眞熱しやしんねつをあふられたわたしは、何よりも寫眞機しやしんきがほしくてたまらない。母はもとよりわたしのぞみみなら先づ大がいいてもらへた父母にもさかんにせがんで見たが
かつはどれほど寫眞熱しやしんねつ戟されたか分らなかつた。