“寄辺”の読み方と例文
旧字:寄邊
読み方割合
よるべ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先生は世話好きとでもいうのか、親に棄てられた寄辺よるべのない子供や、身寄のない気の毒な老人を、眼につき次第誰彼かまわず世話をする。
電燈も来ないのに早や戸じまりをした一軒の家の二階——戸のあらわな木肌は、不意に堯の心を寄辺よるべのない旅情で染めた。
冬の日 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
だがさりとて他に身の振り方もなく、先づ先づ生れ故郷の地に立戻つては来たものの、さて何処に寄辺よるべもない、全く文字通り孤独の身であつた。
乳の匂ひ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)