女連おんなづ)” の例文
ですから中幕なかまくがすむと間もなく、あの二人の女連おんなづれが向うの桟敷さじきにいなくなった時、私は実際肩が抜けたようなほっとした心もちを味わいました。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし寒月君の女連おんなづれを羨ましに尋ねた事だけは事実である。寒月君は面白そうに口取くちとり蒲鉾かまぼこを箸で挟んで半分前歯で食い切った。吾輩はまた欠けはせぬかと心配したが今度は大丈夫であった。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)