大祓おおはらい)” の例文
それから斎郡において大祓おおはらいが行われた後、さらに田と斎場と雑色人とを卜定するが、その役員の中には別にまた稲実公いなのみのきみ一人がある。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
長男のときは、賀茂宮で一万遍の大祓おおはらいをした選名が道長と告示されて気をよくしたが、女の子のときは薄雪と出た。
うすゆき抄 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
と無類の大音声で見参げんざんする。稚気をおびた嫌がらせにすぎないが、輿入れや息子の袴着祝などにやられると災難で、大祓おおはらいぐらいでは追いつかないことになる。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
大祓おおはらい祝詞のりとからでもうかがわれるが、おそらくは語言はほぼ通じ、したがって相互の信仰は理解し得られ、はげしい闘諍とうそうをもって統一を期するまでの、必要はなかったかと思われる。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
と、中門ちゅうもん口に立ちはだかって、無類の大音声だいおんじょうで見参する。稚気をおびた嫌がらせにすぎないが、輿入れや息子の袴着祝などにやられると災難で、大祓おおはらいをするくらいでは追いつかないことになる。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)