大泊おほどまり)” の例文
主人は、函館から歸つた翌日、直ぐまた樺太の大泊おほどまりへ渡つたさうだ。同所に、九月一日から三日間、樺太建網たてあみ漁業家の大會が長官によつて招集されたからである。
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
その沈滯と同時に、大泊おほどまりやマオカに於いて、非常に多數の新築明き家を殘した。大泊の如きは、政廳が豐原に移つたからでもあらう、全市の半數以上が無住になつてしまつた。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
その最も多きところは、大泊おほどまりより豐原に至る間と、大泊よりトンナイチヤに至る間なり。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
「では、申しますが、それも遠藤さんに話して置きましたから、大體御承知でせう。注意してやりさへすれば決して損のない事業です。」義雄は先づその大泊おほどまりから明き屋を買ひ初め
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)