大兵だいひよう)” の例文
妻は尋常ひとなみより小きに、夫はすぐれたる大兵だいひよう肥満にて、彼の常に心遣こころづかひありげの面色おももちなるに引替へて、生きながら布袋ほていを見る如き福相したり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
もったいなくも生みの父母に大小便の世話をさせて、さしもの大兵だいひよう肥満も骨と皮ばかりになって消えるように息を引きとり、本朝二十不孝の番附ばんづけの大横綱になったという。
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)