国賊こくぞく)” の例文
旧字:國賊
生徒の信望しんぼうを集めていたという稲川先生は、一朝にして国賊こくぞく転落てんらくさせられたのである。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
暗殺終了後しゅうりょうご、午前九時ごろに、トラック三台に分乗した叛軍の一部が、「国賊こくぞく朝日を破壊はかいする」とさけんで社内に乱入し、印刷局の活字ケースなどをめちゃくちゃにひっくりかえしたそうである。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
国賊こくぞくにされ、刑務所けいむしょにつながれた稲川先生は、ときどき獄中ごくちゅうから、ありのようにこまかい字の手紙を教え子によせるということだったが、なんの変わったこともないありきたりの手紙も
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)