国定忠治くにさだちゅうじ)” の例文
かれの子分のしゃもじは国定忠治くにさだちゅうじ清水しみず次郎長じろちょうがすきであった、かれはまき舌でものをいうのがじょうずで、博徒ばくと挨拶あいさつを暗記していた。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
海苔のりようかんを売っている若い男は国定忠治くにさだちゅうじの講談本を声高く読んでいたりした。
貸家探し (新字新仮名) / 林芙美子(著)
「それでも近藤勇ならいいよ、国定忠治くにさだちゅうじだの鼠小僧だの、博徒ばくとやどろぼうなどを見て喜んでるやつはくそだめへほうりこむがいい、おれは近藤勇だ」
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
国定忠治くにさだちゅうじだの鼠小僧だの、ばくち打ちやどろぼうのまねを恥ずべきはずだが、かれにはそんな良心はなかった、かれはただ人まねがしたいのである、実際かれはそれがじょうずであった
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)