噴水ふきあげ)” の例文
ひと冬、咳きこんでゐた公園の噴水ふきあげ。いまは枯れがれにおとろへて、春の日ざしを浴びる。そこから、なにの言葉も聴かれない。
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
あはれ、驚破すは、火とならむ、噴水ふきあげも、精舎しやうじやも、空も。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
噴水ふきあげのうへをはすに、——鶺鴒まがひの痩せた小禽がひとつ、青磁いろの一線を曳いて、さむくおちていつた。なにの言葉ものこらない。なにの囁きすらも。
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
暮れなやみ、暮れなやみ、噴水ふきあげの水はしたたる……
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
暮れなやみ、暮れなやみ、噴水ふきあげの水はしたたる……
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
公園の噴水ふきあげ
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
なほたへにしだれつつ噴水ふきあげ吐息といきしたたり
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ほのかなる噴水ふきあげぞひとりひそかに泣ける。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ただひそたのみてし噴水ふきあげのにほひとだえて
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
水涸れ果てし噴水ふきあげの大水盤のめぐりには
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そことなく噴水ふきあげの水はしたたり
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)