“嘱望”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょくぼう83.3%
しょくもう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近頃大いに現れた若い捕物作家達に、この形式の小説を「高い芸術」にまで引上げることを嘱望しょくぼうして引込みたいと思っている。
捕物小説のむずかしさ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
酒もたしなまず、温和で頭のよい将来を嘱望しょくぼうされている人物だったから、父も兄ものりきで縁組をしたのであった。
日本婦道記:不断草 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
その日、卯木うつぎ夫婦が連れていた若者は、幼名を観世丸かんぜまるといっていたが、やがて観世を姓に直して、まだ二十五の若手ながら、大和結崎座やまとゆうざきざの観世清次せいじと、未来を嘱望しょくもうされている者だった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大胡坐おおあぐらをかいた泰軒居士が、じっと眼をつぶっているのは、今、柳生対馬守の嘱望しょくもうもだしがたく、命を賭けて神馬の像をきざもうと、このたびの日光造営にくわわっていったあの作阿弥を
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)