トップ
>
喋舌
>
しゃべり
ふりがな文庫
“
喋舌
(
しゃべり
)” の例文
お歌さんは
狂気
(
きちがい
)
のようになって乃公の耳を引張った。富子さんは評判のお
喋舌
(
しゃべり
)
だから、明日学校へ行って何と言うか知れないそうだ。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
三十人の会員の約三分の一は婦人ですが、その婦人達が一人残らず顔を隠して、
翩翻
(
へんぽん
)
として舞い、
喃々
(
なんなん
)
としてお
喋舌
(
しゃべり
)
をするのです。
法悦クラブ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
事実紋也は女のお
喋舌
(
しゃべり
)
に、かなり参ってしまったのであった。しかし紋也は思い返した。「どこまでもこの俺を
嬲
(
なぶ
)
る気なのだな」
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
王はこの申出でを委員会に附託したが、委員たちはコロンブスを夢想家として斥け、王も彼を熱狂的なお
喋舌
(
しゃべり
)
と見たらしい。
鎖国:日本の悲劇
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
「そんなことよりも、僕が一番
癪
(
しゃく
)
に障ったのは」と来たので、また天神さまのお
喋舌
(
しゃべり
)
かと言ってやりたかったが、さきは例の熱心な調子であった
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
▼ もっと見る
その喧嘩の話は決して
喋舌
(
しゃべ
)
っちゃイケナイって云ってねあの
女
(
ひと
)
、自分がオセッカイのお
喋舌
(
しゃべり
)
のもんですから、イチ子さんにシッカリと口止めをしといてから
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
その長いお
喋舌
(
しゃべり
)
には、ずいぶんでたらめもまじっていたが、彼は止めるわけには行かなかった。
二十歳のエチュード
(新字新仮名)
/
原口統三
(著)
とかく、君の悪い癖で、
出場
(
でば
)
というと、すぐ自分を売り込みたがるが、短気、お
喋舌
(
しゃべり
)
、
悪酒
(
わるざけ
)
、暴力好き、一つも取り
柄
(
え
)
はありはしない。ましてこんどの行くさきは
北京
(
ほっけい
)
第一の
城市
(
まち
)
。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
君のような
重厚
(
ちょうこう
)
な人間から見たら僕はいかにも軽薄なお
喋舌
(
しゃべり
)
に違ない。しかし僕はこれでも口で云う事を実行したがっているんだ。実行しなければならないと
朝晩
(
あさばん
)
考え続けに考えているんだ。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼処
(
あそこ
)
で馬を番してるお
喋舌
(
しゃべり
)
の男に聞いたんだ。
ドーヴィル物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
何だか、昼狐につままれたような心持、平次はもとより、お
喋舌
(
しゃべり
)
のガラッ八も、毒気を抜かれて黙り込んでしまいました。
銭形平次捕物控:027 幻の民五郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
本職の自分とともにお
喋舌
(
しゃべり
)
ばかりする奴らはいるが、聴き手としての気が利いていそうなものはなかった。
猫八
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
一行がいよいよ湖畔を去って深い原始林へはいって行くや、今まで姿を見せなかった有尾人どもは木や草の中から醜悪の顔を覗かせて賑やかにお
喋舌
(
しゃべり
)
をやり出した。
沙漠の古都
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
女というものは
雛
(
ひよっこ
)
のように人の顔を見るとお
喋舌
(
しゃべり
)
をしないじゃいられないと見える。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「鳥がお
喋舌
(
しゃべり
)
をし始めたね。ここを下りたら、おいら達も、朝飯を食べようぜ」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あのお
喋舌
(
しゃべり
)
で浮気っぽくて
容貌
(
きりょう
)
自慢で、若旦那とはまるっきり
反
(
そり
)
の合わないお万と一緒にされるが嫌で、ツイ
自棄
(
やけ
)
なことがあったかも知れないが
銭形平次捕物控:132 雛の別れ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
蔦子さんがお
喋舌
(
しゃべり
)
だって構わないじゃないか。乃公が何も嘘を言った訳じゃあるまいし。それなら御縁談の事は決して蔦子さんに話すなと予め断って置けば、乃公だって手加減がある。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
喋
漢検準1級
部首:⼝
12画
舌
常用漢字
小6
部首:⾆
6画
“喋舌”で始まる語句
喋舌家
喋舌立