唇頭くちもと)” の例文
宮はあやぶみつつ彼の顔色をうかがひぬ。常の如く戯るるなるべし。そのおもてやはらぎて一点の怒気だにあらず、むし唇頭くちもとには笑を包めるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)