咲初さきそ)” の例文
界隈かいわいの者が呼んで紅梅屋敷という、二上屋の寮は、新築して実にその路地の突当つきあたりとおり長屋並ならびの屋敷越に遠くちらちらとあるくれないは、早や咲初さきそめたつぼみである。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)